ミニ講話 宮司のいい話
NO.196  言 霊
     日本では昔から言葉には魂が宿り、言葉に出したことは実現されていくと信じられていました。よい言葉を発すると良いことが起こり、悪い言葉を発すると悪いことが起きると信じられていました。これを言霊信仰と言います。

     「有言実行」という言葉があります。口に出したことは実行していくように努めていかなければならない、という自分を戒める言葉です。言葉に出したことが言霊の霊力によって実現へと導いてくれる力になることもあると思います。良いことは自分の心に思うだけではなく、どんどん言葉に出した方が実現されやすいのではないかと思います。

     自分はこうする、あるいはこうしたい、こうなりたい、と言葉に出せば、それを聞いた人の心を動かし、協力してくれたり、良きアドバイスをくれたりして手助けをしてくれることもあると思います。自分の心にだけ留めておいたのでは、周りの人に通じないので、外からの援助が得られないことになってしまいます。

     又、言葉に出して人に宣言した以上、自分の面子にかかわってきますし、信用問題にもなってきます。ですから言葉に出した以上は責任を感じて努力をしなければならなくなります。

     自分の心にだけ留めて、もくもくと努力をして実現を目指すよりも、言葉に出した方が遥かに実現の可能性は高くなってくるのです。

     その反面、「有言不実行」では、信用ががた落ち、人格まで疑われてしまいます。「あいつは口ばっかりで何もしない」とか「嘘つき」とか「信用できない」などの厳しい評価となってきます。

     言葉の霊力は使うものによって、良くも悪くも変化してきます。良い言葉を発すると、相手を元気づけ、心を明るくし、災難から守ってやることもできます。自分の人生を開運へと導くこともできます。

     「ありがとう」と、言われて怒る人はいません。気落ちしている時には「だいじょうぶ」とか「元気を出してね」とか「私にできることがあったら何でも言ってちょうだい」など、優しい言葉をかけられると心が癒されてきます。「おはよう」とか「元気」とか「頑張ってるね」などの挨拶をかけられることによって、もりもり元気が出てくることもあります。「すごいね」とか「立派」とか「頼りになる」などのほめ言葉によってますます成長していくこともあります。

     その反面、悪い言葉を発すると人を傷つけたり、元気を奪ったり、心を暗くさせたり、あるいは言葉によって人を殺すこともあります。「駄目なやつだ」と言われて本当に駄目になってしまう人もいます。「おまえなんか死んでしまえ」と言われて、本当に死んでしまう人もいます。言葉のエネルギーはとても怖いものです。

     テレビに良く出るスピリチュアル・カウンセラーの江原啓之さんは、「いってらっしゃい」「気をつけてね」という、一見ただの習慣や社交辞令のように思える言葉も、口に出したとたん強いエネルギーとなって守ってくれる。「お帰りなさい」と元気よく言うかけ声で、外からもってきた汚いエネルギーを除去することができる。子どもも学校で嫌なことがあっても、お母さんの「お帰りなさい」でお祓いを受けたかのようにすっと気持ちが良くなってくる。外から帰ってきた家族には、必ずこの「言霊シャワー」で迎えてあげましょう。と、言っています。

     音にも霊的なエネルギーがあります。「音霊」と言い、「言霊」と同様に大切に考えられています。「音霊」は音楽であったり、神社の鈴や太鼓の音であったり、お寺の鐘やリンや木魚の音であったりします。笑い声や、満足気に唸る声、喜んで手をたたく音なども喜びを表現した「音霊」となります。

     これとは反対に嫌な音としては、「フン」と言うせせら笑いや、「チェッ」という舌打ちも聞く側には嫌なものです。又、貧乏揺すりの音や気配も周りの人を落ち着かせなくします。無意識に出してしまうこれらの「音霊」もその人の心の現われです。気をつけたいものです。

     人を生かすも殺すも「言霊」の力です。良い言葉を使うように心掛けましょう。

    参考:江原啓之著「スピリチュアル幸運百科」主婦と生活社


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