ミニ講話 宮司のいい話
NO.183  見えない物のたいせつさ
     科学がどんどん発達してくると、色々な物が科学によって証明されてきます。

     そうした中、子どもたちは科学によって証明される物しか認めずに、目に見える物しか信じられなくなる。そのような環境ができてくるのではないかと思います。

     現在の多くの子ども達は、挨拶をしても挨拶でかえってくることがあまりありません。「おはよう」と言っても無言で通りすぎてしまう子が多いのです。

     目に見えるものや、自分が確認できるものだけを追及していくと、目に見えないものや確認のできない物は重要視されなくなってきます。思いやり、優しさ、気配り、言葉や挨拶、神とか仏、霊など、目に見えない物は大切に考えられなくなり、理解もできなくなってしまうのです。ですから、人の心が重要視されなくなってきます。

     人と人との関わりについても、あいさつや言葉づかいが重要視されなくなります。そうすると「挨拶はしなくていいんだ」「めんどくさいなぁ」という考えがおきてくる。だから、子ども達からどんどん言葉が少なくなってくる。簡略された新しい言葉が若者同士の中で作られ、私たちには全然何を意味しているのかさえ分からなくなってしまうのです。

     物事すべてが科学で証明されるわけでもなく、目に見える物しか存在が認められないというわけでもありません。本当は目に見えない物の中にこそ大切な物がいっぱいあるのではないかと思います。目に見える物、科学で証明される物だけを信じていたら、信じられるものの範囲がとても狭められてしまいます。狭められた範囲の中から最終的に自分が信じられる物となると、自分自身しか信じられなくなってしまいます。自分自身しか信じられない人は、自分が自信をなくしてしまうと、もろくなってしまう、すぐに崩れてしまう、挫折をしてしまう、立ち直りができなくなってしまうのです。

     苦境に立ったとき、人の思いやり、優しさ、励ましの言葉など、色々な形で我々は元気付けられ、又やり直そうという気持ちになってきます。しかし、今の若い人達には、人の心を受け入れられない状態になってしまっているのではないでしょうか。自分を中心としてしか考えられない結果が、色々な凶悪犯罪を引き起こすきっかけになっていると思うのです。

     今のこの荒れた世の中、世の中が荒れているのではなく、心が荒れているわけで、その荒れた心を治していくにはどうしたら良いか、やはり、目に見えないものの大切さを教育していかなければならないと思います。

     目に見えない物の中にこそ、大切な物があるんだ。人の心とか、思いやりとか、気配りとか、神様のお働き、ご先祖様の御守護、仏様のお導きなどたくさん大切な物があることを教えていく。そして、見えない物に対して心を向けたならば、信じられる物、自分に力を与えてくれる物がたくさん見えてくるわけです。そうした、目に見えない物の大切さを感じることができたならば、自分だけ良ければいい、人の心はどうでもいいと思う心から、人の心を感じられる、思いやりの心に変わっていくのではないかと思います。人の心が変われば世の中も変わるのです。

     世の中が荒れてくると、見えない物の大切さを教えていくことが、これからの教育に大切なことではないかと思います。


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