ミニ講話 宮司のいい話
NO.169  感動は心を清める
     人間には、食欲・性欲・物欲・名誉欲等のさまざまな欲求があります。

     欲求をなんとか満たしたいという強い意志が働くと欲望となります。

     欲望という言葉は、余り良い意味に取られませんが、欲望があるからこそ人生や社会の進歩発展があるのだと思います。

     人生を楽しく有意義に生きるためには、適度な欲望を持ち、それを満たすための努力をしていくところに、喜びと満足感が生まれてくるのだと思います。

     「青年よ大志を抱け」とか「目標は高く持て」などの人生教訓があります。これは、人間の欲望を上手に使うことによって、向上・発展の原動力になることを教えているのだと思います。

     しかし、欲望を満たすだけでは、人間として真の心の充足感は得られません。

     なぜなら、欲望は動物的本能の働きであり、心には、人間の本質的働きがあるからです。本質的な心は、真・善・美を求めて止まないものです。真・善・美の真は真実の真です。善は善悪の善です。美は美しさです。

     心は、偽りの生活よりも、真実に生きるほうを求めます。悪いことよりも善きことを求めます。汚いことよりも美しいことを求めます。それが神から生まれた人間の本質なのです。

     人は皆、内在する本質的心が満たされることによって真の充足感が持てるのです。

     皆さんは、最近感動したことがありますか。

     今の若い人は、「無気力」「無関心」であるといわれています。極端ではなくても、そういう傾向が自分にもあると、感じている人も多いと思います。

     「勝手にしたら」とか「関係ないもの」とか「めんどくさい」とか「知らない」とか「どうでもいい」等と、しょっちゅう口に出したり、心に思ったりしていませんか。心に元気がなくなると、愚痴ったり、現実から心をそむけてしまったりします。

     でも、「そんな自分でいいんだー」とか「このままでいいんだー」等とは真剣に思ってはいないでしょう。何かを変えていきたいと心の奥底で思っているのではありませんか。

     人間の心は、どんな人でも、本質的に「さわやかな心」を求めています。たとえ、自分の好き勝手なことをして、遊びに夢中になったとしても、自分の心が本当に満足することは少ないと思います。一時は満足しても、やがて何かが足りないような気になってきます。それは、自分が本当のさわやかな心になっていないからです。

     いい映画を見たり、いい音楽を聞いたり、いいお話を聞いたり、いい行いを見たりして、感動する時があります。本当に、感動すると体が温かくなり、心が温かくなり、興奮を感じます。感動は自分の理想に触れた時の、心の満足感の現れなのです。心が喜んでいるのです。口先だけではなく、本当に何かに感動した時は、心が充実しています。元気も出てきます。やる気も気力も勇気も出てきます。

     感動は自分を変えてくれます。

     感動は心を清めてくれるのです。さわやかな心をよみがえらせてくれるのです。感動が感激に変わってくると、「自分もああなりたい」とか「こうしたい」とか「自分も一緒にやりたい」等の行動を取りたくなってきます。

     感動は心の求める本質を奮い立たせてくれるのです。人が輝いて見える時、魅力的に見える時、艶やかに見える時は、その人の「さわやかな心」
    「充実感」が体全体に現われているからだと思います。

     ブスという言葉をよく耳にしますが、ブスの語源は、韓国語の言葉でむくむ、膨れっ面するの意味からきています。いくら顔かたちのいい人でも、いつも膨れている人には魅力が感じられません。心に喜びを持っている人、心が満ち足りている人には自然と顔や体に美しさや、心を引き付ける魅力がわき出てきます。

     感動を多く持てる人は、多くの喜びを持てる人です。

     毎日の生活がすべて当たり前と思って過ごしていると、何を見ても何を聞いても心の弾みがなく、淀んだ心となってしまいます。

     水も溜まると腐ってしまいます。心も同じです。淀んだ心は不平不満や無気力を生み出します。感動は魂をふるい起こさせ、心を清めてくれます。

     当たり前と思う心からは、感謝の心が消えてしまいます。見方考え方を変えて感謝の心であらゆる物を見たならば、新たなる感動が生まれてきます。

     動物的本能の欲望に心が支配されるのではなく、多くの感動によって、人間の本質的魂が求める「さわやかな心」を奮い起こして、潤いのある、前向きの人生を過ごしていきたいものです。そして、多くの感動を人に与えられるような人生を送りたいものです。小さな喜びを心の中で大きくふくらませ、やがてそれが大きな感動となるよう、小さな喜びを見つける達人になりましょう。



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