ミニ講話 宮司のいい話
NO.162  人との関わり方
     親、兄弟、夫婦、友人との関わり方について考えてみたいと思います。

     まず、親との関わり方について、人間と動物の違いは、親に対して孝行を尽くすか、尽くさないかによって違いがでてきます。親が子を愛することは自然なことで動物も同じことをします。しかし、子が親の恩に感謝して、敬意を持って孝行を尽くすことは人間にしかできないことです。

     前に、我が家でハムスターを飼っていましたが、ハムスターに子どもを産ませた時、巣から親がでてくると、親の身体に小さなハムスターの子どもがいっぱいついて巣から出てきました。

     それに気がついた親ハムスターはその小さな子を口でくわえて一匹一匹巣に戻すのです。それを見たとき、あぁ〜こんな小さなハムスターでも親の愛情ってあるんだなぁ。と感心させられました。そのように、動物は子どもを愛する、大事にする本能をそれぞれ持っているわけです。

     しかし、子どもが親を大切にする、孝行を尽くす。こうした行為は人間にしかない、人間にしかできない行為なのです。「孝行は百行のもとい」と言います。全ての行いは、親孝行が基準となっていることを言っています。孝行とは親に心配をかけないことです。「俺は自立しているから親に心配をかけていない」と思う人も多いと思います。しかし、親にしてみれば、例え所帯を持って立派に社会人として活躍していても常に子どものことを考えています。「仕事を無理して病気にならないだろうか」「交通事故を起こさないだろうか」「家族とは仲良くやっているだろうか」など、いつでも気を配って案じているのです。そうした先々を考える親に心配をかけないということは実は大変なことなのです。自分の生活を顧み、怪我をしないように、人間関係をうまくやるように、家庭をしっかり守っていくように、用心して注意して生活をしていかないと親孝行はできないのです。『これの身は父母のもの 生みの子のもの あだにすまじき』という神道大教八代管長 品田聖平先生の和歌があります。自分の身体であっても自分だけの物ではないのです。孝行をできない人は、人としての資格がないことになります。ですから、人として生きるならば、常に孝行をしていかなければなりません。

     次に、兄弟との関わり方について。兄弟、姉妹の関係は友人としての愛情を持って交わることです。

     兄は弟を愛し、弟は兄を敬い、愛情を深く持って父や母の分身として力を合わせて事にあたるのです。親の心を案じて、親子、兄弟の道を行うことです。

     兄、姉は長男、長女の威厳を持って弟や妹に接することが必要です。親が亡くなったのちは、兄は親に代わって弟や妹を指導しなければならない使命があるのです。

     兄弟はみんな同じという気持ちではなく、兄や姉を敬う気持ちを持たなければ、親という存在がいなくなった時、兄弟の心が支えを失ってしまうのです。兄を親代わりとする気持ちを持つことによって、深い兄弟の繋がりが続いていくのです。

     弟や妹をそうした気持ちにさせていく長男、長女の品位、威厳というものも同時に必要になってくるわけです。

     次に夫婦間の関わり方について。夫婦はお互いに仲良く、協力していかなければなりません。夫は妻を労り、妻は夫を敬い、よく家をまとめていくべきです。夫婦は自然の法則によってその務めは異なっています。男には男の務めがあり、女には女の務めがあるのです。男女同権だからといって、同じことをしようとすれば大変なことです。

     又、夫婦間においては秩序があります。それは一家においては夫が中心となり、妻はこれに調和して服すべきことです。夫を立てることによって、家庭はうまくいくようになっているのです。夫婦の間がうまくいかない方は夫を敬い、夫を立てるようにしてみてください。きっと、うまくいくようになります。家庭のあり方はそのように夫を立てることによってうまくいくようになっているのです。

     次に友人との関わり方について。良き友を得るには信の一字にあります。信頼の信です。信とは真心です。真心を持って人と交わり、真心を守ることによって人も又、必ず真心を持って自分に合わせてくれます。そしてその交わりは年を重ねると共にさらに厚くなっていくのです。

     「良き友を得るにはまず自分が良き友となれ。」ということわざがあります。

     まず、信じられる友人を見つけ、そして自分自身信頼される友となるように努力することによって、良き友人関係が生まれてくるのです。


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